SHUZOくんの知恵袋

【第95回】人間はどこまで生き続けることができますか。

【質問】

40代男性で投資家です。私はとにかく長く生きたいと思っています。人間の寿命の限界に挑戦したいと思っているのですが、実際人間の寿命はどこまで伸びるのでしょうか。そのためにどのような生活をすればいいのでしょうか。私はいわゆるFIREを実現しているので老後資金については心配ないという前提でお願いします。

【回答】

1980年の日本人の平均寿命は男性73歳、女性79歳でした。そしてその時100歳以上の高齢者は968名でした。2021年になると、男性81.64歳、女性87.74歳であり、全体平均の84.3歳は世界1位となっています。日本の100歳以上の高齢者の数は2021年時点で8万6510人で、前年より8%増えており、51年連続で最多記録を更新しています。世界最高齢記録はフランスのジャンヌ・カルマンさんが122歳です。現役最高齢は日本の田中カ子さんで118歳です。また、2030年には多くの国で平均寿命が90歳を超える見込みです。

このように人間の寿命はどんどん伸びているわけですが、このまま無限に伸び続けるのでしょうか。理論上限界はないという説もあるようですが120〜150歳が限界という説が多いようです。というのも、生物は、細胞分裂時にDNAの複製エラーが生じることで各種の病気になりますが、そのエラーを防ぐ仕組みが人体には備わっています。ただ、年をとるにつれて複製エラーの確率は高まり、その結果、病気になって死を免れないということです。また、細胞分裂の回数が40〜60回と決まっていて、それがちょうど120年くらいに相当するようです。それが120歳説を唱える学者のよって立つ根拠です。

つまり、医療の発達や公衆衛生の向上そして効率的な栄養摂取などによって、現代の平均寿命が限界値に近づいているようです。結論として、貴方を含め現代に生きる私たちは100歳くらいまでは生きることを前提に物事を考えるのが良さそうですね。

遺伝的素因や運という要素も大きいですが、自らがコントロールできることは日々の心身の健康を維持するということでしょう。経済的な心配はなくとにかく長く生きたいとのことですが、幸せに生きることを意識するのがいいと思います。高齢者に求められる役割を果たすことが幸福につながるようにも思います。一昔前は、高齢者は次世代に知識や知恵を授けて育成するという役割があったのですが、現在は時代遷移の速度が早く、短期間でよって立つ事実や情報や価値観が変化していきますし、世界中のあらゆる情報が簡単に手に入るようになったことから、そのような役割の価値が低下しています。これからの時代の高齢者の役割を考え直す時期に来ていると思います。

(弁護士堤悦朗)

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