SHUZOくんの知恵袋

【第89回】医者になりたいと言っている孫を応援したいです。

【質問】

私は70代女性です。おかげさまである程度の資産があります。最近、中学生の孫が医者になりたいと言うようになりました。医者になるためには、医学部に入らないといけないし、そのためには私立学校に通ったり、塾に入らないといけないように思います。そのためにはそれなりにお金がかかりそうですが、私の娘夫婦はまだ若いこともありそれほどの資産はないと思います。私が出してあげたいのですが高い贈与税がかかったりするのでしょうか。

【回答】

教育は最高の投資だと思いますので是非お孫さんの夢を叶えてあげてほしいです。

おっしゃる通り、通常は110万円を超える贈与がなされた場合、贈与を受けた人に贈与税が課されます。これがかなり高い税率なので、贈与をしたくてもできないというケースが多いです。一方で、子供や孫のための教育資金としての利用を制限することは妥当ではないのではないかということで、「教育資金の贈与の特例」制度ができました。

この制度は、要するに、30歳未満の受贈者に対して直系尊属から教育資金の贈与を受けた場合、受贈者一人当たり最大1500万円までが非課税になると言うことです。色々な条件はありますが、医学部進学/私立中学高校/進学塾の費用は当然含まれますので、貴方がお孫さんのために1500万円を贈与することは最高のプレゼントになりそうです。また、1500万円が貴方の財産から減ることになりますので、同時に相続税対策にもなりますね。貴方の財産がいずれはお孫さんに相続されるのであれば、今のうちに教育資金として財産を譲るのは素晴らしい選択だと思います。

ただし、いくつか注意点があります。

一つは、1500万円(1500万円以下であればいくらでもいいです)を貴方のお子さんやお孫さんに送金することはできないということです。この制度を利用するためには、信託銀行や銀行などの金融機関と「教育資金管理契約」を結んで教育資金口座を別途開設する必要がありますし、その金融機関に、毎年教育資金として使用したことを証明するため領収書を提出する必要があります。教育のために使わないといけないので他の運用への転用ができないことや、お孫さんが30歳になるために使い切らないと残額に対して贈与税が課税されることも注意しておきましょう。

この制度は、2021年3月末で終了する予定でしたが、2023年3月末までに延長されました。贈与するならお早めに対応するのがいいと思います。詳しくは税理士さんや弁護士さんに相談しましょう。

(弁護士堤悦朗)

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