実家を相続しましたが、住む予定はない場合どうすればいいですか?
【質問】
私は40代です。実家で一人暮らしをしていた母が亡くなり、私がこの不動産を相続しました。ただ、私は家族もいて、実家から遠いところで暮らしています。この不動産をどうするのが最適でしょうか。思い出の家なのでそのままにしておいてもよいでしょうか。
【回答】
まず、放置するというのは絶対に避けた方がいいと思います。というのも、ただでさえ固定資産税の負担があるのに、空き家を放置することによってその固定資産税が高額になる場合があるからです。
昨今、老朽化した一戸建てに誰も住まない空き家が増えており、社会問題となっています。空き家は倒壊の恐れがありそれ自体が危険ですし、景観を損なったり、治安が悪化したりする恐れもあります。国はその対策として、「空き家等対策特別措置法」を作り、「特定空き家」に指定された不動産には固定資産税を高額とする措置を講じました。
ですので、放置するのではなく、売却するか、その土地を活用するかを選ぶのがいいと思います。土地の活用というのは、そのまま建物ごと個人に貸したり、更地にして土地を業者に貸したり、コインパーキングビジネスをするなどが考えられます。
思い出の家を残すことを重視するのであれば、そのまま賃貸に出すのがいいかもしれないですね。
(弁護士堤悦朗)