老後は海外移住をして年金で平穏な生活をするつもりですが、問題ありますか?
SHUZOくんの知恵袋

老後は海外移住をして年金で平穏な生活をするつもりですが、問題ありますか?

【質問】

私はもうすぐ定年退職を迎える者です。妻との関係は良好で、子育ても終わりましたので、退職金を利用して夫婦で海外移住をしようと考えています。税金や物価の安い国に住めば年金だけで十分快適な生活ができるとテレビなどでも特集されてますよね。そうすれば、経済的な心配をせずに老後の生活を送れるし、温暖な気候の国に住めば健康にもよさそうです。何か問題はあるでしょうか。

【回答】

老後の心配ごととしては、老後の資金と健康が大きいと思います。そういう意味では、海外に住むことで支出を抑えることができ年金だけで快適な生活ができ、温暖な気候の中でのんびり過ごすという方法は魅力的な選択のようにも思います。移住先として人気なのは、マレーシア、タイ、ハワイ、フィリピン、オーストラリア、台湾あたりだそうですね。

もっとも、留意しておかなければいけないことはたくさんありそうですね。

そもそも、上記の国の物価は本当に安いですか?また、今後物価上昇のリスクを考えていますか?日本食が恋しくなった時、現地での日本食は日本で食べる日本食ほど質が高くない一方で値段は高いということがよくあります。

病気になったときの対応は万全ですか?英語で対応できればいいですが、日本語で対応してもらおうとすると結果的に費用がかかったりすることもあります。体が本当に弱ってきたときはどうしますか?日本に帰ってきたときの本拠は用意していますか?

その他、言語や宗教や文化が異なることによって事実上大変なこともありそうです。人間関係は充実しそうでしょうか。また、あなたはその生活に満足だとしても奥さんは本当に楽しんでるでしょうか。

また、ビザ発給の条件として一定の資産が求められることもありますし、政情リスクも考慮に入れる必要がありそうです。

以上からすると、特別の事情がない限りは、永住するのではなく、現在お持ちの不動産を定期借家契約で賃貸に出して、一定期間を海外で暮らし、病気になるなどなんらかの事情が発生したら日本に戻ってきて余生を過ごすというのが理想的な選択肢のようにも思えますね。

(弁護士堤悦朗)